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【エレキギターピックアップ】シングルコイルにセラミックはダメなのか?

ピックアップのマグネット

バッカスのグローバルシリーズを購入した時にあまりの音の良さから、ピックアップはアルニコに違いない!と思っていたらマグネットはセラミック、パーツは中華パーツ。ふとマグネットによる音の変化について考えてみました。

マグネットよりもワイヤーのほうが影響大きいのでは?

マグネットの違いによる音の変化はギター界では一大論争となっていて、ヴィンテージを志向するピックアップは必ずと言っていいほど“アルニコ”が珍重されます。

開発当時にセラミックマグネットが一般的でなかったためアルニコマグネットが使われていた関係ですが、アルニコって言葉の印象が、なんか柔らかい印象がありますよね。逆にセラミックと聞くと硬いんだろうなって思ってしまいませんか。

ビル・ローレンス氏の語る通り、磁石が音を出すわけではないのです。影響度合いとしては何メートル分も巻かれているコイルのワイヤーのほうがよほど音質に影響を与えているはずです。

配線材の音の違いがよく取りざたされますが、ギター内部の配線材の長さからしたらピックアップコイルの線材の長さなんて比にならないくらいの距離になります。当然長いギターケーブルほど音質への影響が出るのと同じで、コイルのワイヤーの素材による音の変化は大きいはずです。

マグネットの違いにより磁力と磁場が変化しますので、当然同じセッティングでは音質が異なります。磁力による弦への影響度合いが変わるので、ピックアップを変更した場合は同じセッティングにしてはいけないと思われます。

安ギターに必ずついているセラミックという印象が強いため、セラミック=安い音という勝手な思い込みを持っていました。

安い音ってどんな音なんやねん!と今なら思うのですが、シングルコイル=キャンキャン鋭い音という認識でしたから、高級ピックアップ代表のアルニコはマイルドでヴィンテージな音というステレオタイプが出来上がったのだと思います。アルニコⅡとかアルニコⅤとかかっこいいですよね。

セラミックはワイドレンジでクセが少ない

アルニコ信者の私は、アルニコを使用したピックアップにリプレイスメントしてしまいますが、セラミックも音が良いと思います。セラミックはワイドレンジな傾向で対応できる幅も広がります。

コスパギター=セラミックというのはコスト的にそうなっているだけで音質は関係ないのでしょうが。

アルニコでもコイルの巻き数が少ないローパワーなタイプは、ピークや癖が少なく、レンジが広い印象になりますので、セラミック仕様のシングルコイルはある意味玄人仕様なのかもしれませんね。