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エフェクター・アンプの自作・改造・レビュー

【エレキギター】バッカスグローバルシリーズはコスパ抜群!!

バッカスのグローバルシリーズとは?

値段の割に品質が良いとして度々ネットで取り上げられるバカユニことバッカスユニバースシリーズ。実はもう一つ海外生産のシリーズがありまして、そちらはバッカスのグローバルシリーズといわれているラインです。

バッカスのグローバスシリーズについてはこちらのサイトが詳しいです。

bacchusdo.com

バッカスの”グローバルシリーズ”は、フィリピンに設立された自社工場で日本人マスタービルダー達の指導の下、日本国内の本社工場と同等の設備と工程を経て1本、1本、ハンドメイドで丁寧に製作されています。 特に弾きやすさに大きく影響するネックの構造は、グリップ形状、トラスロッドのサイズや素材、埋め込むカーブの設計、トラスロッドの埋め込み加工方法を国産と同じにすることにより、音質、精度、プレイヤビリティといったギターのフィーリングを大きく左右するファクターを従来の海外生産品にはない次元に昇華しています。 

 バッカスブラッキーとの出会いは買取王国!

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バッカス グローバルシリーズ

筆者の愛機はバッカス グローバルシリーズのストラトタイプです。

バッカスのシリーズではユニバースシリーズがコスパが良いと評判になっていますが、グローバルシリーズになると組み込みとネック周りの精度がフェンダージャパン並みに良くなります。現行モデルはわかりませんが、筆者の愛用モデルはセラミックタイプのピックアップ、中華ボリューム、薄型イナーシャブロックと見えない部分のコストカットが激しいので、パーツの品質はユニバースシリーズ並み、作りはフェンダージャパン並みと、作りの良すぎる安ギター感がたまらないです。

愛機は買取王国で購入したのですが、おそらくバカユニと間違えた値付けがされていたようで、なんと1万4千円程度で購入できてしまいました。

バッカス ブラッキーは調整不要なくらい出来上がっていた

評判のバカユニですが、さすがに調整不要の個体に出会ったことはありません。

筆者の購入したバッカス グローバルシリーズの愛機はネックはまっすぐ、フレットの調子もよく、弦高も低めにセッティングされており、購入してから2年ほど立ちますがパーツ改造以外ほぼ無調整で使えております。出来の良い個体でも梅雨時には湿気でネックが反ったりするもので、年間を通してトラスロッドの調整が若干は必要になるものですが、このバッカスブラッキーに関してはトラスロッドをいじったことがありません。ごくごく普通の木目のネックですが、硬いメイプルが使われているのだと思います。ホイールナット便利そうだしいいな!と思って買ったのですがホイールナットである必要がないという(笑)

グローバルシリーズはフィリピン人の勤勉さを象徴するかのような作りの良さと品質です。パーツの品質はコストへ反映されていると考えてパーツのリプレイス前提での購入がおすすめです。

次回は筆者が行ったパーツ交換について記載したいと思います。

 

 

 

 

 

【ギター練習用機材】VOX amPlug Classic RockとDistortion+を繋いでみたらゴリゴリサウンドに驚く

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自作ディストーション

ヤフオクでゲットした自作エフェクター

10年くらい前になりますが、自作エフェクターの本が出るか出ないかくらいの頃からヤフオクで自作エフェクターが出品されるようになりました。

評価を見るとすこぶる評判がよく、内容も良さそうなので落札してみたディストーション+のコピーモデルです。

ユニバーサル基板でパーツはポイントtoポイントで配線されており、作りはなかなか良い逸品です。ヘビーな使い方はしていないものの10年経っても全く問題なく動作しているあたり、品質も良いのだと思います。

こちらのエフェクターはクリッパーがゲルマニウムとシリコンで選択できそれぞれ歪具合と音質が変化します。

シリコンダイオードはゴンゴン来るローミッドが特徴的で、押し出し感がある印象です。対してゲルマニウムダイオードは音量感はシリコンに劣るものの歪みの密度が増す印象です。シリコンvsゲルマ論争はありますが、スイッチで選択できるのは良い機能ですね。

amPlugはエフェクターと相性が良い

自作ディストーション+とamPlug Classic Rockを接続してみて音出ししてみました。

ランディ・ローズの使用でマーシャルとの組み合わせが有名なので、amPlugのClassic Rockを接続しての音出しです。

ディストーション+はよく粗い歪み、とかファズよりの歪みと言われるのですが、確かにゲインを上げていくとローミッドが若干ブーミーに鳴り、キメが粗い歪の感触と相まってFUZZ的な要素を感じることができます。ただ、ファズはもっと制御不能というか音がブワーと鳴る感じなので、ディストーションとFUZZは異なるものだと認識できます。

amPlug Classic Rockへ接続することで、歪みを付加しワイルドなサウンドへ変化し、ローミッドが加わることで迫力のあるサウンドになります。オーバードライブとは違った粗い歪みは使い所によっては非常に印象的になるのではと思います。

ゲインを抑えてブースター的な使用も問題なくできます。

ストラトに使用する場合、ローミッドの張り出しが強くなることでシングルコイルの線の細さを補うことができます。音は太くなるが高音は残りますので結果的にはバランスが良くなったように感じます。

amPlugはアナログ回路での設計となるのでエフェクターとは相性もよく、いくつか持っていると面白いですね。

【ギタマガレビュー】漢なら黙ってMarshall!マーシャル特集がたまらない件

ギタマガ3月号はMarshall特集!

見かけて気になっていたギター・マガジン3月号をようやく手に入れることができました。 

Guitar magazine (ギター・マガジン) 2019年 3月号 [雑誌]

Guitar magazine (ギター・マガジン) 2019年 3月号 [雑誌]

 

3月号はマーシャル現場主義。ロックギターの歴史を作ったアンプの王者マーシャル特集でございます。 ロックギタリストなら一度は夢見るマーシャルの壁!

1959スーパーリードを前に熱演するジミヘンの姿を眺めながら、いつかは1959ほしいなぁと思い続けているあこがれの存在でございます。漢なら・一度はしたい・チャンネルリンク。

マーシャル現場主義という見出しに恥じない充実した内容

ギタマガ3月号のマーシャル特集は、マーシャルアンプの歴史、プロのマーシャル学、新提案家マーシャルという流れで記載されており、マーシャルについて知りたいことが網羅されております。

今はもう、バンドをやっていないのでスタックアンプについては憧れの存在でしかないのですが、家マーシャルならいけるかも!ということで筆者が今気になっているモデルをご紹介します。

家マーシャルやるなら、現実的な選択肢はDSL1C

Marshall ギターアンプコンボ 1W DSL1C

Marshall ギターアンプコンボ 1W DSL1C

 

まずはこちら、DSL1C。ちょっと前に大流行した、1Wチューブアンプです。1Wチューブは家で弾くには一番現実的な音量なのでは無いでしょうか。おれんち爆音出せるぜ!という方はブルジョワ様はフルスタックでどうぞ!

1Wチューブアンプはブラックスターのこちらのアンプが売れに売れまくったモデルだと思います、おそらくですが。

BLACKSTAR HT-1R Combo 1Wオールチューブアンプ

BLACKSTAR HT-1R Combo 1Wオールチューブアンプ

 

HT-1Rは以前所有したことがあります。真空管ならではのコシのあるクリーンサウンドからゴリゴリの歪みまで出すことができ、デジタルリバーブ付きでかなり気持ちよく練習できてしまうイケてるモデルでした。

対してマーシャルのDSL1Cについては、負けてるのは値段だけです。マーシャルついに本気出してきたな!というぐらいサウンドと機能が充実しています。

クリーン~クランチまで色気のある音を出してくれてニヤニヤものですが、ドライブサウンドがなかなかロケンローで素晴らしいです。ブースターやオーバードライブがいらないくらい、アンプで作る【良い音】がします。 あぶく銭が入ったら衝動買して幸せになれるレベルの逸品ですね。

スピーカーからの音出しだけでなくヘッドフォン使用でも幸せになれるCODE25

Marshall ギターアンプコンボ CODE25

Marshall ギターアンプコンボ CODE25

 

ギタリストたるもの、真空管への憧れとサウンドの要求というのは絶対的にあるもので、アンプシミュレーターという存在があることがその証明であります。最近の薄型液晶テレビ真空管が入っていたら、絶対ダサい!となるのに、ギターアンプに入っていてほしいものナンバーワンは真空管です。

とはいえ、ライン出しであったり、ヘッドフォンであったり【スピーカーから音を出力しない】環境で最も威力を発揮するのはアンプシミュレーターです。

CODE25の素晴らしいのは、ちょっと操作系が難しいなと思いつつもうまくまとめられており、ものすごくマニアックな機能がある程度簡単に操作できてしまう点です。

このアンプをなんにも知らないギタリストへフルチューブアンプはやっぱり音が違うね!なんて言ったらバレない人も多いんじゃないでしょうか。

マーシャル歴代の様々なモデルが再現され、プリとパワーのモデル選択も可能というマニアックさに加えエフェクターまで内蔵。PC使用時には気になるレイテンシーに関しては全く問題ないレベルと思います。デジタルものも性能があがるにつれレイテンシーがどったらこったらいう議論も聞かれなくなってきましたね。

なによりシミュレーター内蔵のアドバンテージはラインアウト(ヘッドフォンアウト)の音質が良いことにあります。そもそもアンプシミュレーターはレコーディングのために進化してきた技術なのでサイレント環境でのモニターでも残念感がありません。

PCメインでアンプシミュレーターを使用する事もできますが、PC使用にはYouTubeやセクスィー系サイトなどの雑念が入ることも度々ありますので、ヘッドフォン練習までがアンプのみで完結することは練習の成果に繋がります。

雑誌であることの価値

最近のギターマガジンの特集はオールマイティーな情報提供でなくどちらかというと尖った内容もあるのですが、インターネット時代にこういった方法で誌面をつくることにかなり好感が持てます。実際数年ぶりにギタマガを購入した筆者が、数ヶ月ごとではありますがギタマガを購入して愛読しております。紙であることのメリットを最大限活かしたデザインとレイアウトと内容にギタマガも進化したなぁと感慨深く見ております。ネット世代の若いギタリストに是非手にとって読んでいただきたいところです。

おっさんギタリストもときめく、素敵な誌面を作ってくださった編集長さんが卒業されるとのことで、いくばくかの心配はありますが、デジタルではない魅力をこれからも伝えていただきたいものです。

【ピックアップ交換】あまり知られていないメーカーのピックアップはコスパも満足度も高くておすすめ!

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アレキサンダー・プリボラ ピックアップ

ギターパーツを個人輸入で手に入れる

ヤフオクのピックアップカテゴリを眺めていると、日本での代理店がなく個人輸入で入手したと思われる商品が出品されているのを見かけます。

個人輸入は元々興味がありました。自作エフェクターのパーツやキットに関しては日本でも問題なく手に入りますし、価格も適正な価格で販売されております。

自作もエフェクターからアンプへ興味が移ってくると、自作キットもパーツもなかなか見つからなくなります。あったとしても高価だったりして買うのとあまり変わりない。そこで海外に目を向けてみると、色々と出てくる出てくる。あんなのやこんなのがまさかのプライスで!

ピックアップは個人輸入が面白い!

基本的な原理は磁石にコイルが巻かれているだけの、シンプル構造ながら、やれ磁石で音が変わるだの、やれコイルはビンテージエナメルに限るだの、様々な論争が巻き起こるピックアップ界隈ですが、(日本国内では)マイナーなメーカー製の物まで目を向けると様々な逸品たちを見つけることができます。

Toneriderのピックアップはレビューにしびれた

クワイアのクラシックバイブシリーズに搭載されているのでは?という噂が出ているのがToneriderのピックアップです。

以前ヤフオクで販売されているのを見かけましたが最近は出品されていないようです。ストラト用シングルコイル×3個セットで6,000円程度で販売されており、なんちゃってジミヘンごっこをやるためにCity Limitsのセットを購入しました。

メーカーのレビュー動画がかっこよすぎる。


Tonerider TRS2 City Limits Set - Mesa Boogie

この動画でTRS2の購入を決めました。ストラトとピックアップの良さを活かしたナイスプレイです。実際のサウンドはバランスの良い出音でありながら、鈴なり感もあり、暴れすぎることもなく上品で価格から考えたら高品質でした。あのときもっと買っておけばよかった!製品品質もセイモアダンカンやディマジオに劣らない作りです。

ロシア製ピックアップで人生はじめての個人輸入

 ギタリストなら一度は試したい手巻きピックアップ。手巻きといえば音はいいんだけど高価なイメージですよね。

ロシアのハンドメイドピックアップビルダー、アレキサンダー プリボラ氏のプロデュースするビンテージタイプピックアップは海外サイトで評判がよく、価格は$60程度です。普通手巻きのモデルは1個$60で3個セットで$150でもおかしくないわけですよ。完全に手作りですから。それがセットで$60ですよ!しかもFree Shiping!

このちょっとした異常事態に興奮してしまい、VoodooモデルとRed White pickupモデルを購入してしまいました。支払いはPayPalです。

1万2千円程度で2セットも買えるなんて、まったくもって夢のような話なんですが、このコスパは異常ですね。パッケージングは大手メーカーのようなプラケースにしっかりと梱包されていますという内容ではありませんでしたが、実体配線図もついており、ワイヤーもクロスワイヤーで品質もよく、6個全てに異常が無いという、金額を考えたら素晴らしい内容でした。

人生はじめての個人輸入で、PayPalでの購入は保証はあるとはいえ英語もロシア語もできないし、問題あったらどうしようなんて少しビビっていましたが、全く問題なく購入できてしまい、この後Guitar Fetishでの購入をしてみることになりました。

コスパの良いギターパーツを入手したい場合は個人輸入ができたほうが断然良いです!

www.priborapickups.com

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【エフェクター自作】おもしろそうな回路を発見!

自作エフェクターを作るならレアモデルのコピーがおすすめ! 

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自作ブルースブレーカータイプ

hiro62st.hateblo.jp

 こちらで究極のFuzzFaceを目指すなら自作がおすすめ!という記事を書きましたが、随分前に作成したブルースブレーカーのコピー機を引っ張り出してみて、これもこれで良いなと思い、コピー機を作るとオリジナルの音を知りたくなっちゃうんですよね。

ヤフオクなりメルカリで探してみましたが、どうもプレミアついちゃってるみたいで、かなりお高い。ブルースブレーカーはコピー機であっても作る価値があると思いました。

中華エフェクターが流行る以前はフルトーンやケンタウロスやランドグラフなどのブティックエフェクターが全盛期の頃で、あの手この手で回路図を探してコピー機を作っみたり、ヤフオクで販売する人も出てきてみたり、そういう経緯があって自作エフェクターが流行ったんだと思います。歪モノくらいでしたら回路図も採取しやすいので、回路図を取るためだけにエフェクターを購入してみたりしたものです。

ブルースブレーカー回路の派生タイプ

www.generalguitargadgets.com

おなじみgggのブルースブレーカーのプロジェクトページを眺めていたら、モディファイドバージョンの項目が。その中にある、King of toneはアナログマンの有名なエフェクターですが、どうやらブルースブレーカー系統の回路のようですね。

細かい定数云々は置いておくとして、ダイオードクリップの位置やプレゼンスコントロールなど、まさにブルースブレーカーのここをいじれたら!という設計だと思います。

JHSのMorning Gloryもブルースブレーカーの派生モデルのようで、こちらの回路図については単なる定数変更やクリッパーの追加にとどまらない内容ですね。加えられている部分がどのような原理で動いているのか興味がありますね。

エフェクターの回路は進化していく

エフェクター回路の世界もフォロワーを生み出す回路があって、特によく見かけるのはTS系といわれるタイプと、ケンタ系(知らない人はチキンだと思うんでしょうね)と言われるタイプですね。Fuzzに関してはアタリのFuzzを再現しているものが多いのかなと思います。名エフェクターと言われるエフェクター回路についてはいろいろな方が手を加えていたり派生モデルが生まれたり各設計者の思想で進化していくもので、未だにその流れが続いているかと思うと感慨深いものがあります。

再起はコンパクトエフェクターで歪もデジタル回路というエフェクターが珍しく無いものになってきていますが、アナログの名回路も生まれ続けて引き継がれていってほしいものです。表面実装パーツが採用されることが多く回路が追いづらくなっているとは思いますが。

【エフェクター自作】amPlugと自作ブルースブレーカーを接続してみたら予想以上に良かった

久しぶりに出してみた機材が意外と使える

クレカでやらかしてしまったために新規機材が購入できないため、久しぶりに今まで作ったり残していた機材を引っ張り出しております。

amPlugあたりはガシェットとして大好きな見た目だったのですが、BIOS FXを入手してからリアルなコンプレッション感が気に入ってしまい練習用機材として2軍落ちしていました。

ですが、久しぶりに弾いてみるといいですね。アナログ回路が売りなだけあります。とはいえやはり1トーンであることの宿命があって、もう少しハイが出したいな、とかもう少し歪ませたいな、というもうちょっと感があるにはあります。このサイズでそこを求めるのもどうかという話ですが。

足りない部分はエフェクターで足してみよう

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自作ブルースブレーカー

自作を始めたばかりの時に気合を入れて作ったブルースブレーカーのコピー。回路の検証はしていませんので実機との差は分かりませんがストラトの美味しい部分をグイッと持ち上げてくれて鈴なり感を強調してくれるのがお気に入りポイントです。

ストラトの美味しい部分とノイズは帯域がかぶってしまうのでノイズが強調されてしまうところはあるのですが、そこが他にはないブルースブレーカーの魅力なのかなと思います。

最近の人気のエフェクターはケンタ系やトランスペアレント系だと思いますし、探せば回路図は出てくるのであえてブルーズブレーカーやガバナーのコピーモデルを作ろう!という人は最近あまりいないのかもしれませんが、古典的な回路でどういった音の特徴になるのか?勉強になるのではと思います。

横型ってmtLabさんのハムスターに憧れちゃってやったんだと思いますが、このサイズの箱は横型のほうが様になりますね。FullDriveも初期型はこんな感じですしね。MXRサイズのエフェクターが溢れてしまったので少しデカ目で横置きのは今見ると案外新鮮かもです。

amPlugクリーンのブティックモードに欲しかった、ジャリという高音が気持ちよくでてくれて相性はバッチリです。

エフェクター自作ならGGG

エフェクター自作が流行りだした頃、あんなのやこんなのやそんあのも!?という情報量で大変お世話になったのがGGGです。

www.generalguitargadgets.com

ゲルマトランジスタのFuzzFace回路って当時は探しても見つからなくて、こちらで回路図を漁るように見ていました。

ブルースブレーカーの回路についてはこちらに記載があります。いろいろと派生バージョンも載っていますね。King of toneタイプなんかはダイオードのクリップカットや、プレゼンスの調整も入っているのでより実用性が増していますね。

www.generalguitargadgets.com

オペアンプを使用した回路の派生版

回路としてはオペアンプでゲインを稼ぎ、ダイオードで頭打ちを作るタイプの回路です。はしりはOD-1やTS9だと思いますが、同様の回路で様々なバリエーションがあり、歪みを作り出すダイオードにLEDなどを使ったり、クリップ用のダイオードを差し込む箇所を変えてみたり、各メーカー創意工夫が見られます。先日紹介したFuzzFaceなどいトランジスタやパーツの個性がモロに出てしまう回路に比べ、オペアンプ回路については特性の予測もしやすいので、回路を眺めているとインテリジェンスと遊び心のせめぎあいを感じますね。

理論的になりすぎたり、道具としての汎用性を求めすぎると没個性的なエフェクターになってしまうのが便利だけどつまらないと感じるのか、マーシャルのエフェクターのように求めている個性が明確であれば同じような回路でも全く違う印象のモデルを生み出せたり。さすがマーシャルの設計者は一味違うなぁと感じる部分ですね。

【エフェクター自作】自作FuzzFaceでジミヘンサウンドを目指す方法

 自作FuzzFaceでジミヘンサウンドを目指す方法は?

前回は、ジミヘンFuzzFaceを目指すなら自作がおすすめという記事を記載しました。

hiro62st.hateblo.jp

今回は自作する際のポイントを記載していきます。

 ボリューム操作で音が激変!

FuzzFaceの特徴としてギターのボリュームへの反応が上げられます。ゲインを大きくしすぎなければ、ある程度歪ませた状態からでも、クリーン~クランチ~FUZZまでの音色をギターのボリュームのみで調整が可能です。

ジミヘンのライブ映像を眺めていると頻繁にボリュームを触っているのが確認できます。FuzzFaceはよくブーミーでぶっとい歪みと表現されますが、ブーミーな歪みの状態であるのはボリュームがフルテンの時くらいで、ボリューム8未満になると途端にローミッドが収まり、ハイが強調されたクリーンサウンドまで変化していきます。

しかし、綺麗に音が変化してくFuzzFaceはなかなか出会うことが難しいです。特にゲルマニウムトランジスタのモデルは個体差が激しいです。

FuzzFaceの個体差はほとんどがトランジスタによるもの

FuzzFaceの回路において増幅の肝となっているのがトランジスタです。ゲルマニウムトランジスタは温度変化による電流増幅率変化が大きく個体差も大きい上、入手できるタマが少なくある程度の数量を確保するためには高くついてしまうためにトランジスタのペアリングには大変苦労致します。数十個ゲルマトランジスタを確保してもほとんどがFuzzFaceに使えず、トランジスタ1石ブースターにでも使うしかないかな?という感じで未だパーツストックに残っております。

ゲルマトランジスタを用いてFuzzFaceを作成する際には、トランジスタの選定が相当シビアになることを覚悟して、AC128やNKT275、2SB77などFuzzFaceに使用されていた、もしくは向いているトランジスタを決め打ちで10個以上は購入し選定するのがよいかと思います。コストが気になるようでしたらシリコントランジスタでの製作が良いと思います。とはいえ、ゲルマトランジスタのFuzzFaceでアタリのモデルはかなり希少ですのでコスト高になっても作る価値はあろうかと思います。

特性を乗り越えるための工夫

ブレッドボードを前提に組み上げる場合はバイアス調整もブレッドボード上で行ってしまえば良いのですが、ブレッドボードは本格的にエフェクター自作の道に踏むこまない限りは導入は難しいかと思います。一番現実的なのは【調整が必要な箇所はトリマーにしてしまう】という路線です。ゲルマニウムトランジスタを使用したFuzzFace回路で特に秀逸な回路はこちらだと思われます。

http://generalguitargadgets.com/pdf/ggg_ff5_sc_b69.pdf

コントロールからするとフルトーン’69Fuzzと思われます。トランジスタのバイアス調整用にトリマが入っておりかかり方の調整が可能です。R7のBIASに関してはボリュームを絞った状態を回路上で作り出そうとしているもので、ギターのボリューム調整を前提にしているのであればここは省いても良いのかなと思います。Contourに関しても積極的な調整を求めなければ基板上のトリマにしてしまってもよいのかなと思います。

できればオリジナルのFuzzFaceと同じ回路で作成したいという気持ちもあると思いますが、定数そのままでフィットするトランジスタを探す労力とコストを考えると調整を前提とした回路を選択すべきでは無いかと思います。

シリコン版を作成の場合はこちらの回路図も完成度が高いかと思います。

http://generalguitargadgets.com/pdf/ggg_ff5_sc_b69.pdf

ゲルマトランジスタでのFuzzface製作での苦労はボリュームを絞った時にキレイなクリーンサウンドにならず歪んでしまったり音が濁ってしまう減少が起きる点です。経験上は2つのトランジスタのhfeは揃える、hfeは100前後または100未満のものを選定する、と比較的ボリュームを絞った際のクリーントーンがキレイに出やすいです。前段後段を入れ替えると結果が変わったりしますが、個人的には2つのトランジスタのhfeは近いほうがうまくいくケースが多かったです。

データを入力することで抵抗値を計算してくれるサイトもあります。

http://www.muzique.com/lab/fuzz_face.php

トライ&エラーは必要ですがお気に入りのFUZZを製作できた時の喜びは格別です。

FUZZFACEのマニアックな特集はとても参考になります。